鯨と羊とおおいなる猫

草を食むように、文字をならべます

青磁の宝剣

今は昔、

都から遥か東、海に臨む江南の地にある市があった。

宋の国においても大きな港であったここには東西より数多の商人が遠来する。

そんな港市の一角に、ある鋳掛屋を営む男がいた。

名を張尚と言い、勤倹質素の生活をするしがない、いち職人であった。

だが彼にはあることについて無二の技を身につけていた。

それは青磁の加工である。

父母が戦火にのまれ亡くなった幼き折、ある青磁職人に拾われた。

張尚が十五の歳に達したころ、また職人も赤痢で死んでしまった。

しかし、幼子にして窯を任されていたことか、はたまた彼の秘めたる才か、

彼は忽ち絶技とも称された技を習得し、職人を手伝った。

もとより名が高いこともあって、青磁神童は大きな噂になり、店は繁盛した。

だが、張尚が十四の頃に国が大凶作に見舞われ、貿易は滞ってしまう。

職人、それにあわせ張尚は青磁の加工では有名であったが、職人は頑迷固陋。

どれだけ周囲の善人が鋳掛や研磨などを仕事にするよう勧めても職人は認めない。

そうして死んでしまった。闇市の犬肉が災いしたらしい。

この一件以来、張尚は鋳掛を始め、もとの青磁には全く手を出さなくなった。

そして明朗だった張尚も、人が変わり物言わずで頑固とし、仕事のほかは人と関わりを絶ってしまった。

 

つづくかもしれない

これはまったくのフィクションです。

黄金の七都市

グラスに満たされた金を嗜むには、

私たちは文化的になりすぎた

ただ青い血の教養がそこにある。

ウラジオストック、サンクトペテルブルク

今は昔、ロシアについての本を読んだことがある。

けしてマイナーなものではない。

たしか、ロシアと日本の通訳者が著者だった。

彼女は亡くなってしまったが。

 

その本はとても愉快だ。

まず、タイトルに始まる。センスがある。手に取って眺めたくなるたぐいのセンスが。

つぎに、知識がある。ロシアについて、それもとても深くの。

さいごに、暖かさがある。筆者は隣にいる。

 

だから、オススメする。ぜひ読んでほしい。

 

私が一番好きなのは、ウイスキーがイチバン美味しい度数についての話だ。

そこにはなんとも純粋な人間がいる。雪のように真っ白な。

RUNAWAY!

今日はスタバで新作を飲んできました。

つかれました。

ので、きょうはおやすみです。

 

やよい軒で最強なのはミックスとじ定食です。異論は認めません。

ケサランパサランの飼育箱

いる!ケ・セランパサランが。

斜陽が光を込める台所に。

泥酔と快晴の顔がまざった朝のクラスルームに。

猫の鳴いた暗い砂利道のはずれに。

 

桐の箱におびきよせる。

息が死んでしまわないよう小さな穴をあける。

そうして餌にはおしろいをあたえるべし。

 

ケサランパサランが飛んでいる。

奢侈品である聖水を注いだグラスの隣。

白衣の苦悩と薬品の臭いが満たす空ビーカー。

蚕の亡骸を葬る絹の棺に。

 

ケサランパサランが。花の種子でなく、動物の胆石でない。

それは妖怪であった。

バースデイストーリーズ

ある人が誕生日である。

私がなにかしら、とくに”ジュース”をプレゼントする。

 

ある人が誕生日である。

私がなにかしら、とくに”ジュース”をプレゼントする。

 

ある人が誕生日である。

私がなにかしら、とくに”ジュース”をプレゼントする。

 

 

なぜ、最近の私の財布はここまで寂しくなってしまうのだ。

百円札を燃やすほどの愚行をしたことはないはずだ。

だが、

人の誕生日は素晴らしいものだ。

それに貴賤はない。

ただ、

バースデイがあるだけだ。

 

おめでとう!すべてのハッピーバースデイ!

バビロンの壁

高さは90mにおよび、厚さは24mに達する。

それの最上部に位置するわれらが弓兵のまえに、どのような賊であろうとも太刀打ちできぬ。

バビロンを流れる川の流れは今日も素晴らしい。

ああ、このバビロンに侵入できるのはユーフラテスの川の水のみであろう!

 

夢を見た。バビロン行きの夜行列車にて私。

 

ネブカドネザル王に祈りを。